Go Down Gamblin' ver.6

私taipaが趣味の世界からお送りします

パラグラ離陸場からの絶景 一本杉峠・きのこ山巡視道(中編)

一本杉峠の休憩所は、これまで道路から見上げたことはあったが、休むのは初めてである。石造りのテーブルとベンチがあり、あまり使う人がいないのか苔で緑に染まっているけれど、使う分には問題ない。腰を下ろして一息つく。

お昼は、奥さんに作ってもらったチーズとジャムのサンドイッチ。シンプルだけれど、悪いものが入っていないので安心である。いつものようにテルモスでインスタントコーヒー。糖質制限以来カップヌードルを食べないので、ガスバーナーを使わなくなった。

 

一本杉峠までの県道は相変わらずの「険道」で、道だか沢だか区別がつかない。ただ、下から登る分には迷う場所はない。

 

一本杉峠の休憩所でお昼にする。ここは何度か通ったが、少し登った場所にあるのでこれまで休んだことはなかった。

 

正午前に腰を上げて、足尾山方向に進む。舗装された林道であるが、結構傾斜がある。考えてみると、ここを下りてきたことはあるが、登るのは初めて。前は、左に山道を入って登ったのだった。

20分ほど歩くと、ようやく下り坂となる。少し先が足尾神社の分岐で、足尾山はまだ100mほど高い位置にある。足尾山頂もいい眺めだが、林道からでも麓はよく見える。分岐のすぐ先がパラグライダーの離陸場で、西の真壁方向、東の八郷方向、両方ともこれから飛ぶ人たちが準備していた。

離陸場だけに麓までさえぎるものはなく、天気もいいので眺めは申し分ない。飛ぶ人はもちろん爽快だろうが、見ているだけで胸がすくような景色である。待機している係の人達と「いい天気ですね」と挨拶を交わす。平日だけれど、お客さんも多いようだった。

ここから先の林道は、基本的に下りなので楽である。右足と左足を交互に出しながら、初冬のやわらかな日差しを浴びた山歩きはとてもリラックスする。ヘアピンカーブを曲がり、少し登り返すときのこ山に達する。

この日は家を出たのが遅かったし、その影響でつくば市内が混んだので、あまりゆっくりすると帰りに時間がかかる。とはいえ、きのこ山の休憩所に寄って腰を下ろす。ちょっと休んで、これからのコースを再確認した方がいい。

この日の計画は、足尾山までの登りときのこ山からの下りだけが初見で、途中は何度か通ったコースであった。しかし、直登する道を見つけられず一本杉峠まで登ってしまったので、下りも分からないと経験済コースだけで終わってしまう。せっかくなので、少しは新規のコースを歩きたい。

 

足尾神社の分岐付近。晴れて暑くも寒くもなく、パラグライダー離陸場からの景色は最高だった。これから飛ぶ人達が準備していた。

 

きのこ山への登り下りは、これまで関東ふれあいの道を使っていた。真壁城からつぼろ台の登山道と、上曽峠までの舗装道路である。ただ、鈴木さんの本やWEBをみると、上曽峠まで下りる前に真壁への道がある。

目印となるのは、「山火事注意」の看板らしい。ここから踏み跡をたどると、それほど迷う場所もなく林道まで出られるようだ。

関東近郊で「山火事注意」というと横断幕を想像してしまうが、10分ほど歩くと道の右手に、金属製のしっかりした看板が立っていた。桜川市の立てたもので、しっかりしているものの錆びてしまっている。すぐ横に「水源かん養保安林」の看板もあるから、場所は間違いなさそうだ。

それらしい踏み跡があるが、一面薮なのでどちらに進めばいいのかよく分からない。尾根道という情報だから、下り斜面でなく上り斜面を進む。すると、目の前に見慣れた赤いプラスチック札が現れた。「境界見出票」である。

ということはここは国有林で、これから進む道は巡視道ということである。いっぺんに安心した。巡視道なら筑波連山で何度も通っている。赤テープこそないものの、境界見出票がテープ代わりになるし、国有林の境界はほぼ尾根なのである。

 

(この項続く)

 

p.s.中高年の山歩きシリーズ、バックナンバーはこちら

 

 

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