いったん舗装道路を下って関東ふれあいの道分岐に入る。「雨引山遊歩道」の標識もあり、30年ほど前に県が整備したと書いてあるが、見た感じではそれほど手入れされている様子ではない。道幅は広いが、足元はがたがたである。
20~30分登ったところに「→雨引かんのん」の分岐があったので、境内から直接登る道もあるようだ。ただ踏み跡程度なので、いま登ってきた関東ふれあいの道より心細い可能性はある。
花の入公園から雨引観音まで1時間半ほどかかったが、雨引山へはさらに1時間ほど登る。標高差が200mほどあることに加え、加波山方向に進んだ392ピークとの鞍部で稜線に乗るので、さらに岩瀬方向に登らなければならない。ここがまた結構な急斜面である。東屋が見えてきたのでほっとした。
この日は晴天ながら、北風が強いという予報である。幸い、10時頃にはそれほど強くなく、腰かけて麓の景色を見ながら昼食にする。
朝食が4時だったので、登っている時にお腹が鳴った。この日はランチパックのチョコとフジパンのピザパン、インスタントカフェオレである。食べていると単独行の人が登ってきたが、まだお昼ではないらしくそのまま通り過ぎた。
関東ふれあいの道へは、雨引観音から少し下りて案内に従い遊歩道に入る。境内から直登できる道もあるようだ。

雨引山からは、筑波山の3つの峰がまっすぐ先にある。燕山・加波山はずいぶん左に見えるので、筑波山への稜線はかなりスライスしていることが分かる。

さて、この日のテーマは雨引山・燕山間のピークを見極めることであった。409mの雨引山と701mの燕(つばくろ)山の間に、3つの顕著なピークがある。392mと387mの独標点と、その間にある370mピークである。387m独標の先に三角点があるが、この蛇口三角点は坂の途中にあってピークではない。
もっとも雨引山寄りのピークが、392m独標である。関東ふれあいの道は通らないが、1/25000図に点線がある。以前、この道から下りてきたお年寄りのご夫婦がいて、「自己責任で」と言っていた。お年寄りが下りてきたのだから、それほどハードではあるまいと思っていた。
そして、このルートの雨引山側は国有林管理道で、境界見出標の赤プラ札も続き、傾斜こそきついものの普通に通れる道である。しかし、境界標柱のあるピークから先、管理道は八郷側に続き、関東ふれあいの道に戻る踏み跡は不明瞭である。
手製の「加波山→」案内札があり、赤のビニルテープが要所の木の幹に巻かれてはいるものの、傾斜がきつく手がかりもない。
乾燥した今年の冬だからいいが、雨や雪の後にはおすすめできない道であった。正直なところ、かなり標高は下げるけれども、関東ふれあいの道の方が歩きやすい。お年寄りが通ったからといって甘く見たのが間違いだった。
しばらく下って2番目のピークに向かう。ここは独標点ではないが、たいへん印象的なピークである。目の前に急坂、そして屏風のような高台が前方に立ちふさがる。例によって手がかりがなく、つかまるものがないと登るのに苦労する。
これまで登った時は気づかなかったが、ここにもマウンテンバイクの轍が残っており、「二輪車通行禁止」の立札がある。滑りやすい上に車輪跡は困るので、踏み跡はそれを避けて緩斜面に続いている。
筑波山周辺で、登山道でないから入るなという表示がうるさくある。いかがなものかと思っていたけれど、登山者が来ればマウンテンバイクだって来る。こんなふうに登山道や国有林管理道が荒らされたら、黙ってはいられないだろう。放置すれば一本杉峠であり、仏頂山・高峯である。
愛好者だけが個人的に来るなら限度があるけれども、商売にする人がいれば限度も何もない。ここは険道でも廃道でもなく関東ふれあいの道、環境省指定の首都圏自然歩道である。困ったものだと思う。
(この項続く)
p.s.中高年の山歩きシリーズ、バックナンバーはこちら。
雨引山・燕山間に3つあるピークの一つ目、392独標点。ここまでは国有林管理道であるが、下りはそうではなく、少し不明瞭で傾斜も急である。
