わずかに年金額は増えたけれど、増額分の半分以上が住民税の増でなくなってしまったという話を以前書いた。その時点である程度予想されたことではあったのだが、国保保険料の通知が来て、残りの半分も保険料の増加でほとんど飛んで行ってしまった。悲しいことである。
今年度の国保保険料は年間199,000円で昨年比13,200円増。一緒に送付されてきた「保険税の税率を改正しました」によると、高齢化の進展により医療費が増加しており国民健康保険が赤字であること、それを一般会計で補填するのは国保に加入していない市民に負担をかけるので、税率を上げて赤字を解消する必要があるらしい。
医療費が増大しているといっても、昨年と今年との比較では診療報酬も薬価も上がっておらず人口も減っているから、昨日今日はじまった話ではない。国保そのものの経費増大(事務経費・人件費等)が原因とすれば、加入者に負担を求めるよりも経費削減が先のように思うけれど、まあ仕方がない。

前回の記事で書いたように、今年増えた年金は年間で約46,000円。住民税で25,800円増えて国保で13,200円増えたから、実質残るのは7,000円、月にして583円である。諸物価高騰の折柄、月583円では何の手当てもできない。
年金スライドは物価が上がった分の年金額を引き上げることにより、実質収入が減らないようにする制度と思っていたが、まったく違ったようである。住民税はどういう理由であろうと、収入が増えれば増える。国保保険料も赤字を理由に引き上げれば毎年上がる。せっかく増えた分は税金・保険料ですべてなくなってしまう。
住民税非課税世帯になればちゃんと対応すると言いたいかもしれないが、非課税世帯のかなりの部分は収入が低い世帯ではなく、税金がかからない収入がある世帯である。若い頃から年金保険料をまじめに払ってきた人にとって、年金は増えないし税金はかかる。話が違うということになる。
わが家のことだけで言えば、国保に加入しても全額自費診療にしても負担額はたいして変わらない。3割負担で残り7割を保険料で取られているだけである。しかしこうやって保険料が増えると、全額自費診療にした方が得ということになる。
保険は損得でなく助け合いという建前であるが、保険制度の運用で多くの人手がかかっているし、事務経費もバカにならない。結局のところ胴元が儲けている。だったら保険加入は任意にして、病院に行かない人は加入しない選択も可能にすべきであるが、そうすると保険制度そのものがもたない。
年金制度と同じで、制度を作った当時はWin-Winだったものが、人口減の局面では加入者の負担で病院・薬局・製薬会社・健保が食い扶持を確保する形になっている。いずれ制度として成り立たないネズミ講である。ネズミ講は入るのも勧誘するのも違法だが、国がやると合法になる。そしてどこの政党も、改革しようとしない。
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