肩から赤岩山は、これまでよりずっと難易度が増す。ロープが連続し、下りてくる人がいれば渋滞してしまうくらい狭い。とはいえ、通常の鎖(ロープ)場であり、慎重に三点確保すればそれほど危険な斜面ではない。幸い、朝早いので私の他に登山者はいない。
急傾斜がしばらく続き、少し平らになると頂上である。時間的には肩から5分かそのくらいだろう。「赤岩山」の立派な山名標の前に出た。木々の間から向こう側は見えるものの、展望はそれほど開けない。
頂上の向こう側にも道が続き、東側にも踏み跡はあったけれど、どうつながっているか分からない。進んだら絶壁岩場では困るので、来た道を引き返す。登った道ならたいてい下ることができる。
さて、問題はここからである。御嶽山・古賀志山へは、二尊岩・中岩という場所を経由する。名前からして岩場だし、WEBには点線表示である。さらにこの古賀志山一帯は、ロッククライミングで有名である。赤岩山程度なら何とかなるが、さてどうか。
肩まで戻って、二尊岩・中岩方向に進む。平らな道は百m少々しか続かず、その先は岩場である。しかも、数十m下に空中に突き出た岩が見える。あそこを抜けていくのはちょっと厳しそうだ。
そして、岩に固定されているのは、おなじみトラロープではなく、がっちりと打ち込まれたチェーンである。なんちゃって鎖場ではなく、本格的な鎖場。しかも丹沢のように下が見える訳でもない。
赤岩山に到着。ここまで特に問題はなかったが。

一本目の鎖は何とか下れたが、その時点ですでに後ろ向きにならなければならなかった。そして二本目の鎖は、空中に垂れ下がっている。まさに垂直な斜面であった。三点確保して足場を探るが、どこにも引っかからない。下も見えない。
これは参った。進退窮まって動けなくなるよりも潔く撤退した方が賢い。そもそも下が見えないので、逆側から登ってくる人がいても分からない。鎖につかまられたら、二点確保や一点確保になってしまう。あきらめて鎖場の上に引き返す。(後からYouTubeを探すと、この先は急斜面の岩場・ヤセ尾根の連続で私には無理だったようだ)
このルートが使えないとなると、古賀志山方面に向かうにはいったん大日窟まで戻ることになる。かなり標高を下げなくてはならない。そして、まだ午前7時を回ったばかりなのにたいへん蒸し暑い。岩場で怖い思いをしたこともあって、汗びっしょりになってしまった。
スイッチバックを下って大日窟へ。大汗をかいたので、水場から出ている水で顔を洗わせていただく。たいへん冷たく、ちょうど水量が増えた時だったので気持ちよかった。
そして、顔を洗ってさっぱりしたこともあって、今日はここまでしようという気になった。正直なところ、日の当たらない山道を歩き、蒸し暑くて仕方ないというのはあまりうれしくない。まだ早い時間だが、日帰り温泉に寄って帰ろう。
駐車場まで下りる途中で、10人以上のシニア団体とすれ違った。いまから登って雨は大丈夫なのだろうか。地元の人だろうから私より天気はよく分かっているんだろうなと思った。
この日の行程
古賀志山南駐車場(230) 6:00
6:25 大日窟(400) 6:30
7:00 赤岩山(535・縦走路撤退) 7:25
7:55 大日窟(400) 8:05
8:30 古賀志山南駐車場(230) [GPS測定距離 2.1km]
p.s.中高年の山歩きシリーズ、バックナンバーはこちら。
二尊岩・中岩へと続く縦走路はちょっと怖かった。ここは下りで、そこから先は足下が見えない絶壁。向こうから人が来たらすれ違いできない。

大日窟まで引き返す。湧き水で顔を洗ったら、今日はもういいかという気になった。午後には降り出す予報だったし、暑くて湿度も高かった。
