先日来、曹洞宗絡みのニュースが続いている。いずれも首をひねる話だし、宗教人がこれでいいのかと思うので、忘れないうちに書いておく。
少し前ニュースになったのは、永平寺の道場で、参禅研修に参加した女子高生のお尻を触った修行僧がいて騒ぎになったという事件である。
永平寺といえば、道元禅師が自ら開いた数少ないお寺のひとつで、いまでも禅の総本山といえば永平寺というほどの名刹である。
こういうニュースを聞くと、こいつらは禅の修行を何と思ってやっているんだろうと思う。悟りを開かなくても関係ないし、すぐれた修行者・雲水になる必要もない。何をしても生活には困らないと思っている寺の跡取りなのだろう。こういうのが住職になるのだから、嘆かわしい。
仮にそう思っていたとしても、していいことといけないことが分からないのは致命的に頭が悪い。小学校の先生になって盗撮するバカもいるように世の中そういう連中ばかりなのだが、立場上まずいと思ったらちゃんとカネを払ってそういう店に行けば済むことである。
家の奥さんに言わせると「そういうところじゃ興奮しないんじゃないの?」ということなのだが、身の破滅とどちらをとるか考えれば、答えは明らかである。だからコスプレとかそういう店がちゃんとある。永平寺だと遠いかもしれないが、総持寺に出張する時まで我慢しろ。
女子高生だって、みんながみんな授業だから仕方なく受けている訳ではない。せっかくだから禅を勉強したい、悟りに近づきたいと思っている生徒だっていたかもしれない。そこでろくでもない会社のセクハラみたいなことをされたら、仏教すべて、社会全般すべて信用ならないと絶望してしまうだろう。
そんなニュースに考え込んでいたら、今度は札幌でお供え物を盗んだ老女が逮捕されたと報道があった。
たまたまお供え物のお菓子を盗んだという話ではなく、ご本尊に供えられている大量のお菓子を根こそぎ持って行ったようだし、常習性もあるらしい。警察では賽銭泥棒との関連も視野に調べているとのことで、犯人に同情することはないけれども、撮影された寺の様子やうれしそうに取材される住職を見て、この人は宗教者と言えるのかと思わざるを得なかった。
お供え物は、神様や仏様に供えられた時点で持ち主は神様仏様である。「これはお供えした後、檀家の皆さんに出すお茶菓子です」なんてのは寺が勝手に言ってるだけであって、誰かが持っていったら神様仏様がその人に渡したと考えなくてはならない。賽銭だって本来はそうである。
本堂に自由に出入りできるようにすると、長崎県みたいにご本尊が朝鮮半島に持ち去られたなんてこともあるから、戸締りをするのは仕方がない。それでも、供花やお供物は大目に見るべきであろう。慈悲と布施は仏教の基本中の基本である。
この寺の宗旨も曹洞宗である。道元禅師がこの話を聞いたらどう思うだろう。「心身脱落、脱落心身」だろうか。そもそもこの住職はちゃんと座禅して大悟したのか。道元と同じ悟りを開かなければ、本来は曹洞宗の法統に続かないはずだが。
現場を押さえて「免許証を出せ」が大悟した禅師の言うこととは思えないし、見て見ぬふりはできなかったのかと思う。諸般の事情で警察に連絡せざるを得なかったとしても、得意げにTVに出てくることはない。ご本尊まわりも金ピカで、禅寺とは別のものである。
今日の曹洞宗は道元が中国から伝えた教えとは違うという指摘もあるけれども、曹洞宗を名乗る以上、それ以前に禅宗なり仏教を名乗る以上、迷える衆生を救わなければならない。それが宗教として当り前の姿だろうと思う。
営利企業や個人商店と同じふるまいをするなら、宗教法人として無税にする理由はない。こういう寺が、墓を分譲した儲けやお布施だの戒名だのの実入りで、ベンツやアウディを買って檀家回りするのである。別に無一文になれとは言わないが、宗教を「稼業」と考える坊主のお経では誰も成仏しないだろう。
p.s. なんとなく思うことバックナンバーはこちら。
寺に忍び込みお供物を盗んでいた老女が逮捕された。常習らしいしお賽銭などを盗んだ余罪があるみたいだけど、被害届を出してTVの取材に答える寺もどんなものだろう。この寺も曹洞宗。

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