上青柳は、朝日里山学校からひと山越えただけなのに、のどかなのんびりした集落である。
車なら朝日トンネルを出て10分ほどと思われるが、2車線道路がない。走っているのは軽トラばかりで、30分歩く間に自販機をひとつも見なかった。トレラン大会ではこの地区にエイドステーションが置かれるが、どこなのかよく分からなかった。
江戸時代に当地区の本家だった羽生家の棟門が、遠くから分かるくらい威容を誇っている。屋敷は焼けてしまったらしいが、大きな家だったろう。その門の前を山の方に進む。道は入り組んでいて、どれが月折山に行くのか分からない。まっすぐの道は、山裾の人家までのようだ。
こちら羽生家棟門は、集落の本家にあたる屋敷のもので、石岡市(旧八郷町)の史跡となっている。

月折山は集落の裏手、右側の峰である。すぐ左に同じくらいの峰があるが、1/25000図の218ピークだろうか。いずれにせよ道は山の背後から頂上付近に通じている。ここはトレランコースでないので、自分で道を探すしかない。
スマホで林道の配置を確認すると、墓地の横を上がっていく道がそれらしい。傾斜はずいぶんきついが、墓地を抜けても電線が続いている。これで正しいようだ。その後もスマホを頼りに進む。近道と思われる未舗装道もあったが、網で封鎖してあって通れない。結局、舗装道路を大回りする。
「通行止」の看板が道の横によけてある最後の家を過ぎると、筑波山系名物滑り止めコンクリ道になる。傾斜はかなりきつい。標高差200mだからたいしたことはないと思って登るが、なかなか峠まで行かない。何度もスマホで現在地を確認する。
何度目かのスイッチバックで左手に小高いピークが見えてきた。あれが月折山のようだ。坂道は依然として登り続ける。とうとう、分岐のある場所まで来た。左に折れる林道には、通行止のガードがしてある。右に折れる道には「全面通行止」の看板。ただしガードはない。
スマホでも1/25000図でも、このあたりが三角点である。三角点は林道から少し入った場所にあるのだが、はっきりした踏み跡もテープも見当たらない。そして、何度も現在地を確認したためだろうか、まさにこの時、「もうすぐ電池切れ・残量6%」とスマホに出てしまった。
スマホはあきらめて、踏み跡らしき道を進む。だが、行く先々で笹薮が立ちふさがり、さらにはバラのような尖った枝で痛い思いをする。いつの間にか、軍手を落としてしまった。戻ろうとしたが、さきほどと違う道のようだ。
どうやら迷ってしまった。近くに丸太を横にしてある場所があったので、ここで休憩することにした。里山学校を出て以来、ここまでまったく休む場所がなかった。こういう時はいったん腰をおろして、クールダウンするのがよかろう。
(この項続く)
p.s.中高年の山歩きシリーズ、バックナンバーはこちら。
山道を登って下って、上青柳の集落に出た。集落内に自販機ひとつ見当たらないのどかな雰囲気。

右が月折山と思われるが、いったん背後に回って林道を登る。

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