ブログとホームページを始めたきっかけは、二十数年前、海外カシノに年何回か出かけていて、そうした情報の多くを個人のブログから得ていたことである。
いまのようにGoogleで検索すると山のように情報が出てくることはなく、いろいろ探してようやく役に立つ情報が入手できる時代だった。マカオのホテルの取り方も、ラスベガスでのコンプの貰い方も、みんな個人のブログから学んだ。そうした先輩方も、親切にいろいろ教えてくれた。
その恩返しに、私が行った時はこうでしたよと旅行記を書いたのがわがブログの始まりで、コメントをいただくのはおなじみの面々。実際、オフ会で顔を合わせて楽しい時間を過ごさせていただいた。私の約七十年の人生でいちばん気の合う仲間だった。
その気になれば本名や住所は知れるのだが、基本的にハンドルネームで呼び合い、個人情報には深入りしないという建前であった。そういう間柄だから、議論はしてもお互い敬意をもってやり取りしていた。実社会の付き合いより礼儀正しかった。もう四半世紀前の話である。
そういう雰囲気でないコメントが現れたのは、ちょうど二十年前くらいだろうか。「JALのソウル支店はたいへんけしからん」みたいなコメントが付いたのである。海外旅行記のブログだから、関係なくはない。
ところが、このコメント主、次から次へと私の記事にコメントを連投、それもSNSであれば文字制限にかかるような長文で、しかも私の記事とはどんどん遠ざかっていく。内容も、JALは自分のところまで来て嫌がらせをするみたいにエスカレートしてきた。
いまにして思えば、さっさとアクセス禁止にしてコメントも削除すればよかったのだが、もしかして楽しみにしている人がいるかもしれないとそのままにしておいた。30~40回の連投になったのではないだろうか。
そのすぐ後に、中国からのアクセスの嵐が来た。今度は元記事と関係なく、そもそも日本語でさえなく、よく分からない先へのリンクを満載したアルファベットのコメントである。今度はアク禁にしてコメントも削除したが、別のアドレスからアクセスして同じことをするので効果がない。一日で多い時に数十件にのぼる。
その時点でniftyに10年以上ブログを開いていて、記事数も千を超えていたから、ひとつひとつの記事に対応しなければならない。まずくすると、読者の中からコメント欄のリンクをクリックする人が出るかもしれない。いろいろ考えた結果、niftyのブログを閉めることにした。2014年のことである。
以来、ブログコメントは承認制にして、管理人(私)がOKしないと表示されないようにした。とはいえ、中国からのスパムコメント阻止が目的だし、せっかく書かれたのに表示されないのはよくないと思い、一読してスパムでないものはすぐOKである。それでしばらく問題はなかった。
ところが数年前、日本史の記事に付いたコメントが問題であった。「いつも愛読しています。私は△△氏の著作◇◇◇を読んでこれまでの疑問が氷解しました。一読をおすすめします」という主旨である。歴史に限らず、関連する書籍があれば推薦するのは普通のことである。
とはいえ、この著作はあまり出回っておらず、国会図書館まで出かけて読むことになった。そして読んでみたところ、私の記事とまったく関係しない上に、コメントで奨める「大和朝廷の九州支配」についての考察でもない。古代のアースダムと、江田船山古墳は渡来人が作ったという内容であった。
これはひどいと思った。コメントへの返事に、読んだけれど全然違う内容であること、本の広告宣伝に他人のブログを使うのは遠慮してほしい旨を記載した。アク禁とコメント削除もしようと思ったが、「そういうつもりではありません」とコメントが入ったのでそこまではしなかった。
私もひとのブログやホームページにコメントを書くことはあるが、内容をちゃんと読むこと、その内容に関連したコメントであること、作者への敬意を忘れないことを心掛けている。それは実社会と同様で当り前の礼儀だと思うけれど、そうでない人もいるのは残念なことである。
道を歩いていても車を運転していても、わざと他人がいらだつことをしてストレス解消している人をしばしば見る。そういう人には「恵まれない人生を送っているんだろうな」と思い、できるだけ関わらないようにする。健康にストレスなく暮らすためには、そうした人とお近づきにならないことである。
p.s. システム・インターネット記事のバックナンバーはこちら。
私がスマホを使わない理由をSNSをやらないからと書いたら、ブログだってSNSだと指摘があった。私はブログをSNSとは思わないからそう書いたが、そうでない人もいるようだ。

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