気がついたら、約4ヶ月山歩きをしていなかった。それどころじゃないくらい暑くて、山に行こうという気もおきなかった。
春の時点ではもう一回日光と考えていたのだけれど、熊が徘徊しているし、大気の状態は不安定で毎日雷雨みたいだし、そんな時に無理して行くこともなかろうと思っているうちに、時間は矢のように過ぎ去っていた。
お彼岸過ぎてようやく涼しくなり、10℃ほど一気に気温が下がった。北海道では峠が雪だというし、関東でもうっかりするとすぐ雪になる(鬼怒沼でも霧降でも、10月に雪の稜線を歩いたことがある)。この秋行くならいまのうちである。
思い立ってその週末だから、候補先は限られる。列車・バスの空席や山小屋の空室を調べて、今回は尾瀬がよさそうだった。そういえば、至仏山に登ろうと思ったが山小屋の人に止められて途中までで引き返したのは4年前である。
その時は鳩待山荘に泊まったが、現在は改装中でやっていない。至仏山に登るには山ノ鼻に泊まるのがもっとも便がいいので、至仏山荘泊で翌朝至仏山を計画した。2段ベットの相部屋・1泊2食で11,500円である。
バスは昼前に着くので、直行するとチェックイン前に着いてしまう。だったら、乗合タクシーを使わず戸倉から歩くのはどうか。検索してもなかなかそのルートが出てこないが、Googleによると至仏山荘まで歩いて4時間という。3時到着でちょうどいい。
バスタ新宿発7:15の便を予約。40席ほどあるが乗っているのは10人くらい。この便は川越駅を経由しないので、それでだろうか。でも寄り道しないので前の便に追いついてしまい、時間の節約になるし空いているからゆっくりできる。
南関東は雨が残るが、北関東は大丈夫そうな予報。でも、突如発生した台風の影響か、赤城高原SAを過ぎても小雨。あわててスマホで調べると、片品村は30%、桧枝岐は20%の降水確率だった。予定より40分ほど早く、10時半過ぎには戸倉に着いた。
久々に来る尾瀬戸倉。4年間で、ちょっと様子が変わった。前はバス内で鳩待峠まで行く人数を確認し、バス案内所まで乗合タクシーが迎えに来てくれた。現在は「鳩待峠まで行かれる方は、橋を渡って第一駐車場まで歩いてください」である。
関越交通の案内所も、シャッターが下ろされて無人である。すべて省力化で、人員整理されてしまった。帰りの切符も、スマホで買ってくださいということである。何だか寂しい。
4年前は有人窓口のあった関越交通戸倉案内所。現在はシャッターが下りて無人。後方は日帰り温泉のある尾瀬ぷらり館。
まあ、ここから歩くつもりだったので気を使わないだけよかったかもしれない。身支度をして、11時10分前に出発、案内所前の交差点を登る。乗合タクシーが行ったり来たりしているので、方向は間違いないだろう。
街並みはすぐに終わる。第二駐車場を過ぎると建物はほとんどない。ただ、道路は片側一車線で広く、上からは乗合タクシーだけでなく、普通乗用車やオートバイまで下りてくる。すぐに熊鈴を付けないといけないかと予想していたのに、全然寂しくない。
後から分かったのだが、マイカー規制しているのは津奈木橋から鳩待峠までの区間で、そこにはゲートがあってガードマンの人もいる。ところがみなかみ方面は何の規制もない。だから他府県ナンバーの普通乗用車やオートバイが通っていたのである。
戸倉から鳩待峠に向かう道路は笠科川に沿って北西へ進み、概して道の右を流れる。道はゆるやかに登り、左の斜面は近づいたり遠ざかったりする。近づくと落石防止のコンクリ壁だが、逆側が開けているのでそこまで圧迫感はない。
1時間半ほど歩いたが適当な休憩場所がないので、コンクリ擁壁のワイヤーに腰かけて休む。ちょうどお昼なので、SAで買ってきたハムチーズサンドを食べる。このパン屋さんも4年前は単独で店を開いていたのだが、いまは売店の片隅にパンが置いてあるだけになっていた。
休憩場所から20分ほど歩いて、分岐のある津奈木橋に着く。ここにベンチがあるかと思ったのだが、交差点と封鎖ゲート、ガードマンさんの控室だけだった。早めに休んでおいてよかった。ここまで2時間とみていたのだが、実際は15~20分多くかかった。
(この項続く)
戸倉から鳩待峠まで道路標示によれば10km、笠科川に沿ってひたすら舗装道路を歩く。他府県ナンバーのマイカーやオートバイが走って来るので、そんなに寂しくない。
津奈木橋。マイカー規制があるのは鳩待峠方面で、みなかみ方面は特に規制なし。それで、白ナンバーの普通乗用車が走っていた訳です。
p.s. 中高年の山歩きシリーズ、バックナンバーはこちら。
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